東北糖鎖研究会
東北糖鎖研究会は、青森、岩手、宮城、福島、新潟を開催地として年1回、研究会を開催しております。2017年度からは新たに群馬が開催地に加わり、2023年度からは山形、茨城からも世話人にご加入いただき、東北近県との交流も広がっています。
全国からの研究会へのご参加を歓迎しています。
参加ご希望の方は問合せフォームからご連絡下さい。
新着情報
2024.10.8 【関連情報】11月19日、20日に福島でJCGG 日本糖鎖科学コンソーシアムのシンポジウムが開催されます。http://www.jcgg.jp/02/symposium21.html
2024.10.8 第18回東北糖鎖研究会みちのく糖鎖ポスター賞受賞者を掲載いたしました。
2024.10.8 第18回東北糖鎖研究会は111名の参加のもと、盛会のうちに終了いたしました。次回は新潟で開催予定です。詳細が決まりましたらお知らせいたします。
2024.7.22 第18回東北糖鎖研究会のHPが開設されました。全国からの研究会へのご参加を歓迎いたします。
https://sites.google.com/tohoku.ac.jp/18th-tohoku-tousa-sendai
2024.7.11 第18回東北糖鎖研究会は現在鋭意準備中です。研究会HPが開設されましたらこちらのHPでもご案内いたします。全国からの研究会へのご参加を歓迎いたします。
2024.6.17 大山会長のご挨拶を掲載しました。
2024.6.13 問い合わせフォーム連絡先を更新しました。
第18回東北糖鎖研究会
第18回東北糖鎖研究会は111名の参加のもと、盛会のうちに終了いたしました。
会期:2024年 10月5日(土)6日(日)
会場:東北大学新青葉山キャンパス 青葉山コモンズ
(農学部大講義室・ラーニングコモンズ)
世話人代表:小川智久(東北大学)
https://sites.google.com/tohoku.ac.jp/18th-tohoku-tousa-sendai
東北糖鎖研究会会長ご挨拶
2024年6月17日
この度、井ノ口仁一先生の後任として、東北糖鎖研究会 会長を拝命いたしました。長い歴史と素晴らしい成果、業績を持つ本研究会の会長に就任させて頂くことは、大変光栄であり、同時に大きな責任を感じております。
私は1984年に弘前大学を卒業し、東北大学泌尿器科学講座に入局しました。平凡な泌尿器科医として診療に従事しておりましたが、多くのがん患者を診療していく中で、がんの診断や治療に多くの疑問が生じてきました。このような診療上の疑問や問題点を解決するには、臨床研究のみでは不十分で、生化学や分子生物学などの基礎研究的アプローチが必須であることを痛感していました。
そして、東北大泌尿器科からシアトルの箱守仙一郎先生のもとに留学していた福士泰夫先生が1984年に帰国され、泌尿器がんにおける糖脂質の研究を指導して頂くことになりました。福士先生はFH-6等の一連の糖鎖抗原に対するモノクローナル抗体の樹立など多くの優れた業績を上げられ、臨床しか眼中になかった私にシアトルでの充実した研究生活を楽しく語ってくださいました。福士先生との出会いが、私の糖鎖研究との出会いとなったわけです。その後、1996年から2年3カ月、サンディエゴ郊外にあるラホヤがん研究センターに留学し、福田 穰先生、福田 道子先生にご指導頂きました。ラホヤがん研究センターは、バーナム研究所、サンフォード・バーナム研究所、サンフォード・バーナム・プレビス研究所と名称を変え、現在に至っております。
その後、私は秋田大学を経て、2004年に弘前大学泌尿器学講座教授として着任しました。弘前には遠藤正彦先生がいらっしゃいます。遠藤先生には学生時代からご指導頂いておりまして、糖脂質から始まった私の糖鎖研究はラホヤで糖タンパク質へと幅を広げ、弘前大学に戻ってからはさらにプロテオグリカンが加わり、充実していきました。現在では、サンフォード・バーナム・プレビス研究所のYu Yamaguchi先生にもご指導頂き、ヒアルロン酸の研究をさせて頂いております。
このように、私の糖鎖研究歴は人との出会いを契機に糖脂質から糖タンパク、そしてプロテオグリカンと徐々に分子量が大きくなり、研究の内容も深まってきております。一介の臨床医ではございますが、糖鎖研究者の皆様の交流を大切にしながら、糖鎖研究のさらなる発展と隆盛を祈り、精一杯尽力してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
弘前大学名誉教授
弘前大学大学院医学研究科先進移植再生医学講座・特任教授
青森県病院事業管理者
大山 力研究会のお知らせ
第18回東北糖鎖研究会は、10月5日〜6日に仙台市で開催され、111名の参加のもと、盛会のうちに終了いたしました。(世話人:小川 智久)。
皆様のご参加とご貢献に感謝いたします。
第17回東北糖鎖研究会は、完全対面で11月11日〜12日に群馬県桐生市で開催され、盛会のうちに無事終了いたしました(世話人:松尾一郎)。
皆様のご参加とご貢献に感謝いたします。
みちのく糖鎖ポスター賞
ポスター発表において糖質科学の進歩に寄与する顕著な研究を行った若手研究者個人(満35歳以下)に対して授与します。
本賞は東北糖鎖研究会におけるポスター発表を行った35歳以下の研究者の中から優秀な発表者を選び、「みちのく糖鎖ポスター賞」として表彰するものです。ポスターセッション申込で申請のあった演題を対象に、パワーポイントを用いた口頭でのショートプレゼンテーション、発表要旨、ポスターの出来栄え、発表内容および質疑応答などの諸点を踏まえて、選考委員が厳正なる選考を行い受賞者を決定いたします。
過去の受賞者
■第18回東北糖鎖研究会(仙台)
楊 芷菡(東北大学大学院 農学研究科・農芸化学・酵素化学)
「ネギ(Allium fistulosum L.)由来レクチンAf-Lecおよび前駆体のリコンビナント発現と機能解析」
武藤 優奈(東北大・農学・生命化学・食品化学)
「パン酵母由来α-マンナンは解糖系とmTORの活性化を介してIL-10産生を増強する」
呉 天貴(東北医科薬科大、薬学研究科、細胞制御学)
「K562細胞の赤血球分化誘導における糖転移酵素GnT-IIIの役割」
王 丹(東北医薬大・ 院薬・細胞制御)
「慢性的な予測不可能なストレスによって引き起こされるうつ病モデルマウスにお けるコアフコシル化の役割」
■第17回東北糖鎖研究会(群馬)
小野 拓朗(東北医科薬科大学 分子生体膜研究所 細胞制御学教室)
「ヒアルロン酸によるN型糖鎖とO-GlcNAc修飾への影響」
井上 遥(群馬大学大学院理工学府 生物有機化学研究室)
「トリマンノシルコア糖鎖をもつ糖ペプチドの合成と脱糖鎖酵素による反応性の検討」
石川 潮(東北医科薬科大学 分子生体膜研究所 機能病態分子学教室)
「ガングリオシドGM3のアシル鎖による炎症性細胞死制御メカニズム」■第16回東北糖鎖研究会(福島)
石川潮(東北医科薬科大学 分子生体膜研究所 機能病態分子学教室)
「ガングリオシドGM3による炎症性細胞死パーロトーシス制御の解析」
佐藤有花(群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門)
「酵母O-結合型糖鎖由来マンノオリゴ糖の系統的合成」
狩野航輝(群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門)
「Shoda's試薬を用いた糖リん脂質の合成」
■第15回東北糖鎖研究会(盛岡、WEBカンファレンス)
松澤拓郎(東北大学 大学院医学系研究科 機能薬理学分野)
「へパラン硫酸は白色脂肪細胞の分化を促進し、インスリン感受性を高める」
宋万里(東北医科薬科大学 分子生体膜研究所 細胞制御学)
「O-GlcNAcylation regulates β1,4-GlcNAc-branched N-glycan biosynthesis via the OGT/SLC35A3/GnT-IV Axis
二瓶將揚(長岡技術科学大 大学院糖鎖生命科学)
「転写因子AP4によるマウスβ4ガラクトース転移酵素6遺伝子プロモーターの活性化」
■第14回東北糖鎖研究会(仙台、WEBカンファレンス)
佐野 加苗(群馬大学大学院理工学府)
「ピレンエキシマーの解消を利用したendo-α-mannosidase の活性検出」
梁 彩霞(東北医科薬科大学 薬学部 細胞制御学)
「 FUT8 の発現は膵がん細胞の移動・増殖・がん幹細胞性に重要な役割を果たす」
小玉 寛健(弘前大・医・泌尿器)
「血清イムノグロブリンN 型糖鎖変異プロファイルによる腎細胞癌および上部尿路上皮癌の診断」
■第13回東北糖鎖研究会(新潟)
狩野 裕孝(東北医科薬科大学)
「ガングリオシドのアシル鎖構造によるTLR4制御メカニズム」
横山 眞理子(東北大学)
「骨格筋におけるへパラン硫酸の機能解明」
沢 空樹(新潟大学)
「N-結合型糖鎖の脊椎動物胚発生における機能」
白井 彰(群馬大学大学院理工学府)
■第12回東北糖鎖研究会(青森)
佐野 加苗(群馬大学大学院理工学府)
「Endo-α-mannosidase活性検出を目的としたFRET型糖鎖基質合成と評価」
狩野 航輝(群馬大学大学院理工学府)
「フローマイクロリアクターを用いたホスホン酸誘導体の立体選択的構築を基盤としたLyso-phosphatidyl-β-D-glucosideの開発」
■第11回東北糖鎖研究会(群馬)
佐野 加苗(群馬大学大学院理工学府)
「連続的α(1-2)マンノシル化反応を利用した高マンノース型糖鎖部分構造の効率的合成」
芹沢 一成(東北大学大学院工学研究科)
「1,2-アンヒドロ糖がA. aculeatus由来エンドグルカナーゼに認識される」
米山 徹(弘前大学医学部泌尿器科学)
「癌性糖鎖変異PSAと既存PSA検査による前立腺癌の診断能の比較」
米山 美穂子(公財)鷹揚郷腎研究所、弘前大学医学部泌尿器科学)
「O-グリカン修飾変化を利用した新規CTL腫瘍免疫逃避機構」
■第10回東北糖鎖研究会(福島)
阿部 真耶(東北医科薬科大学分子生体膜研究所)
「ブラジキニンB2受容体の細胞膜表面近傍の塩基性アミノ酸残基の機能」
石井 希実(群馬大学大学院理工学府)
「FRET型基質を用いたENGase活性検出」
芹沢 一成(東北大学大学院工学研究科)
「無保護1,2-アンヒドロ糖の合成と化学特性」
■第9回東北糖鎖研究会(仙台)
豊島 かおる(東北薬科大学分子生体膜研究所)
「スフィンゴ脂質は胸腺における自己反応性T細胞の除去に関与するか?」
飛澤 悠葵(弘前大学大学院医学研究科)
「I-branching glycanはインテグリンα5β1シグナルを活性化し前立腺癌の浸潤を亢進する」
杭 慶雷(東北薬科大学分子生体膜研究所)
「Integrin α5 suppresses the phosphorylation of EGFR and its cellular signaling of cell proliferation via N-glycosylation」
東北糖鎖研究会のあゆみ
東北糖鎖研究会は、第26回日本糖質学会年会の世話人が発起人となり、東北における糖鎖科学の振興、特に「糖鎖科学と糖鎖生物学の融合、および若手糖鎖研究者の育成」を目的として平成18年12月に設立されました。
過去の研究会開催地
■第18回 東北大学(仙台)令和6年10月
■第17回 群馬大学(桐生)令和5年11月
■第16回 福島県立医科大学(福島)令和4年10月
■第15回 岩手医科大学(矢巾)令和3年9月 オンライン
■第14回 東北医科薬科大学(仙台)令和2年9月 オンライン
■第13回 新潟薬科大学(新潟)令和元年 9月
■第12回 弘前大学(弘前)平成30年 9月
■第11回 群馬大学(桐生)平成29年 11月
■第10回 福島県立医科大学(福島)平成28年 8月
■第9回 東北薬科大学(仙台)平成27年 9月
■第8回 岩手医科大学(矢巾)平成26年10月
■第7回 新潟薬科大学(新潟)平成25年9月
■第6回 弘前大学(弘前)平成24年10月
■第5回 東北大学(仙台)平成23年12月
■第4回 福島県立医科大学(福島)平成22年12月
■第3回 長岡技術科学大学(長岡)平成21年11月
■第2回 弘前大学(弘前)平成20年 9月
■第1回 東北薬科大学(仙台)平成19年12月
会長・顧問・世話人
会長 大山 力 弘前大学(名誉)
顧問 遠藤 正彦 弘前大学(名誉)
顧問 仁田 一雄 東北医科薬科大学(名誉)
顧問 古川 清 長岡技術科学大学(名誉)、埼玉医科大学
世話人 有川 智博 東北医科薬科大学
世話人 市川 進一 新潟薬科大学
世話人 稲森 啓一郎 東北医科薬科大学
世話人 井ノ口 仁一 東北医科薬科大学(名誉)、大阪大学
世話人 尾形 慎 福島大学
世話人 小川 智久 東北大学
世話人 柿崎 育子 弘前大学
世話人 北爪 しのぶ 福島県立医科大学
世話人 北岡 本光 新潟大学
世話人 顧 建国 東北医科薬科大学
世話人 齋藤 忠夫 東北大学(名誉)
世話人 佐藤 信 東北医科薬科大学
世話人 霜田 靖 長岡技術科学大学
世話人 正田 晋一郎 東北大学(名誉)
世話人 舘野 浩章 AIST
世話人 那谷 耕司 岩手医科大学
世話人 長束 俊治 新潟大学
世話人 橋本 康弘 福島県立医科大学
世話人 畠山 真吾 弘前大学
世話人 東 秀好 東北医科薬科大学(名誉)
世話人 藤村 務 東北医科薬科大学
世話人 細野 雅祐 東北医科薬科大学
世話人 松尾 一郎 群馬大学
世話人 宮城 妙子 東北医科薬科大学、宮城県立がんセンター
世話人 宮崎 達雄 新潟薬科大学
世話人 矢野 成和 山形大学
世話人 山口 芳樹 東北医科薬科大学
名誉会員 鰺坂 勝美
東北エリアにおける糖鎖科学研究のあゆみ
創始期
1942年に正宗一先生が東北大学医学部医化学教室を主宰。1949年には麻生清先生が東北大学農学部農産製造学講座の初代教授、松田和雄先生が助手として着任され、東北の地域性を活かした発酵生産物、とりわけ糖質に注目した研究を開始しました。1957年に箱守仙一郎先生が正宗一医化学教室の助手となり、癌化に伴う血液型糖鎖抗原の変化を中心に研究を進め、現在のTn抗原と考えられる糖鎖を分離精製を行いました。1959年には東北薬科大学附属癌研究所(現・東北医科薬科大学分子生体膜研究所)が開設され、正宗一先生と箱守仙一郎先生を中心に糖鎖構造同定の研究が進められました。1963年に立木蔚先生が東北大学抗酸菌病研究所にて生化学教室を主宰。1974年に松田和雄先生が東北大学農産製造学講座の第3第教授として就任され、中性多糖の構造と機能の研究を開始されました。デキストラン構造の生合成、植物細胞壁多糖の構造と機能、酵母、糸状菌細胞壁多糖の構造と機能など、有機化学的研究から生化学的手法による研究の流れを作りました。
過去の活動
1992年 第6回キチン・キトサンシンポジウム(仙台)
1993年 第15回糖質シンポジウム(仙台)
1997年 青森糖質研究会設立
2004年 第11回セルロース学会年次大会(仙台)
2006年 東北薬科大学分子生体膜研究所開所
2006年 第26回日本糖質学会年会(仙台)
2007年 第1回東北糖鎖研究会(仙台)
2008年 第2回東北糖鎖研究会(弘前)
2009年 日本応用糖質科学会東北支部設立
2009年 第3回東北糖鎖研究会(長岡)
2009年 第3回多糖の未来フォーラム(仙台)
2010年 第4回東北糖鎖研究会(福島)
2011年 第5回東北糖鎖研究会(仙台)
2012年 第6回東北糖鎖研究会(弘前)
2013年 第7回東北糖鎖研究会(新潟)
2013年 第11回糖鎖科学コンソーシアムシンポジウム(JCGG)(仙台)
2014年 第8回東北糖鎖研究会(矢巾)
2015年 第9回東北糖鎖研究会(仙台)
2015年 7th Asian Community of Glycoscience and Glycotechnology Conference(ACGG)(松島)
2016年 第10回東北糖鎖研究会(福島)
2017年 第11回東北糖鎖研究会・東京糖鎖研究会合同シンポジウム(桐生)
2018年 第37回日本糖質学会年会(仙台)
2018年 第12回東北糖鎖研究会(弘前)
2019年 第13回東北糖鎖研究会(新潟)
2020年 第14回東北糖鎖研究会(仙台)
2021年 第15回東北糖鎖研究会(盛岡)
2022年 第16回東北糖鎖研究会(福島)
2023年 第17回東北糖鎖研究会(桐生)
2024年 第18回東北糖鎖研究会(仙台)
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